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映画『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』 感想 千葉雄大と成田凌の進化に期待大!

  • 2020年2月24日
  • 2021年2月27日
  • 邦画

テレビドラマでも映画でも、続編の楽しみのひとつに、登場人物の成長物語があると思います。

 

成長といってもその様子は様々で、例えば「北の国から」の純や蛍のように子供から大人に成長するものや、「島耕作」のように課長から部長、そして社長に成長するものもあります。

 

「ターミネーター」のように悪役からヒーローに成長?する場合もあります。

 

また、登場人物の成長だけでなく、所属している団体の成長や、人間関係がより深まるということも、ある意味成長といえるでしょう。

 

今作は2018年公開作品「スマホを落としただけなのに」の続編なのですが、人物しかり、内容のボリュームしかり、その成長ぶりを存分に楽しめる作品でした。

 

もちろん前作を観ていなくても楽しめる内容ですが、観ていればさらに楽しめると思います。

 

前作は田中圭さん、北川景子さんのW主演でしたが、今回の主役は千葉雄大さん。

 

彼が演じる刑事の加賀谷学は、前作でも犯人を追い詰める重要な役どころでしたが、今回は彼が主役の物語。前作でも触れてはいましたが、彼が抱える闇の部分がさらに深堀りされます。ひとつ目の成長です。

 

また前作で犯人だった成田凌さん演じる浦野善治と加賀谷の関係性もさらに進化。前作でも単なる刑事と犯人の枠は超えていましたが、さらに関係性が濃密になっています。これが2つ目の成長。

 

そして前作はスマホを落とした個人が危機にさらされる恐怖を描いた作品でしたが、今作は個人を超えた、社会全体のサイバーセキュリティーの問題にまで踏み込んでいる点、これが3つ目の成長です。

 

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主役・加賀谷学の成長は、俳優・千葉雄大の成長だ!

前作で新人刑事として登場した加賀谷は、事件現場で背中に虫が入ったと大騒ぎするような情けない刑事さん。

 

見た目もひょろっと痩せていて、いくらサイバー犯罪担当といっても刑事としてはいかがなものか…と思ってしまう役どころ。

 

とても凶悪犯には立ち向かえない感じ。

 

千葉さんには悪いですが……妙にピッタリの役どころでした(笑)

 

ところが今回、千葉さん演じる加賀谷刑事がひと回り大きく感じました。

 

単純に体もひと回り大きくなったように感じましたし、刑事としての存在感が2年前とは明らかに違い、その成長をしっかり感じさせてくれます。

 

役としての成長は、つまりは役者としての成長でもあると私は思います。

 

前作が2年前。千葉さんはこの2年の間も、きっと様々な経験をされていると想像します。

 

一度現場でお会いしたことがありますが、とても丁寧な好青年でした。共演者、スタッフにも愛される方だと思います。

 

そういう人は得てして吸収も早いもの。努力家で研究熱心な彼ならば、2年もあれば、ひと皮もふた皮も剥けるでしょう。

 

刑事としての成長、そして前作でも触れられている母親との過去の記憶。守るべき恋人の存在。刑事になるきっかけとなった父親のこと。

 

刑事としての存在感が増す一方で、人間・加賀谷学の内面がえぐられていく。

 

この人間としての振れ幅を、俳優・千葉雄大がどう演じきるのか!

 

この作品の見どころのひとつです。

怪優・成田凌誕生

千葉さん同様、いやそれ以上にその存在感がアップしているのが成田凌さんでしょう。

 

前作でも話題になった成田さん演じる浦野というキャラクター。

 

そのエキセントリックなキャラクターが、観客の圧倒的な支持を得たようですが、私としてはまだまだ成田さんはこんなものではないでしょうというのが本音でした。

 

そして今作では見事にその期待に応えてくれました!!

 

まさに、怪優・成田凌誕生です!!

 

狂ったような演技をするのって、実はそれほど難しくないんです。

 

難しいのは内面のエキセントリックさ。

 

今回の浦野は本当に凄かったです。笑い方ひとつとっても、ホント、死んだ目をして笑ってる。

 

そしてその内面のエキセントリックさが爆発した時の圧倒的な暴力性

 

死んだ目で、笑いながら、叫びながら、爆発しながら人を殺す…そんな感じです。

 

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加賀谷と浦野の進化した関係性

千葉さんと成田さんは、ともに繊細な表現が持ち味の俳優さんですが、その色合いは真逆です。

 

そこをうまく利用したのがこの作品の配役の妙だと思うのですが、合わせ鏡のように同じような幼児体験をしてきた加賀谷と浦野、二人の関係性もさらに進化しています。

 

この二人だから分かりあえること、分かってたまるかという思い。

 

そんな感情が、ガラス1枚を隔ててぶつかり合う。

 

強化ガラスだからいくら叩いても割れはしないのですが、それでもミシミシとひびが入っていくようにお互いの感情をえぐり合う。

 

なぜか私はふと「羊たちの沈黙」のクラリス(ジョディ・フォスター)とレクター博士(アンソニー・ホプキンス)を思い出しました。

 

まさに、必見です。

個人から社会へと成長するサイバーセキュリティ問題

前作ではスマホを落とした個人が、スマホから様々な個人情報を盗み取られ、SNSが乗っ取られたりして危険な目に合う、というお話でした。

 

それはとても身近に、それこそ誰にでも起こりうる恐怖として、多くの観客の共感を呼んだのだと思います。

 

これだけネット環境が爆速で日々進化していても、私も含め多くの人たちは、おそらくこの変化についていけていないのが現実でしょう。

 

前作から2年経ちました。

 

PCやインターネットの世界で2年というのは相当な変化をもたらします。

 

東京オリンピックを控え、フリーWi-Fiの整備なども進んでします。飛んでるWi-Fiをよけるギャグも、今はもう笑えないかもしれません。

 

それだけネット社会が身近になっている反面、やはり実際はこの変化についていけていない…。

 

仮想通貨の事件が起きていることは知っていますが、そもそも仮想通貨自体よく分からない。

 

でも結局よく分からないままにネットに接続し、スマホでお金を払っているのかもしれません。

 

今作でも、現在の社会の様々なサイバーセキュリティ問題が取り上げられています。

 

落としたスマホの写真が流出するレベルの話ではなくなっていて、正直ついていくのが大変ですが、それでもパスワードの使いまわしはやめるとか、個人個人でできることを積み上げていくことの大切さをあらためて痛感しました

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まとめ~シリーズ化に期待大!監督はあの大御所の・・・

本作は続編ということで、前作と比較しながら人物や内容など、色々な成長、進化にスポットを当ててみてきました。

 

おそらく間違いなくパート3が作られるでしょう。

 

エンドロールが流れた後にワンシーンあるのですが、そこでも続編を予感させます。

 

扱っているテーマがテーマなので、毎年のように新しい出来事や事件が起きるでしょうから、内容的にさらに進化し、ハードなものになるかもしれません。

 

と同時に、加賀谷や浦野など、登場人物のさらなる成長、進化も気になります。

 

スマホを落とすという、なんとも人間臭い失敗行動から始まる、最新のサイバーセキュリティ問題をテーマにした極上のミステリー。

 

そう、言い忘れていましたが、前作同様どんでん返しに次ぐどんでん返し。単純にミステリー作品としても楽しめますよ!

 

なんたって監督がミステリー界の大御所、あの「リング」の田中秀夫監督ですからね!

 

脇を固めるのも、井浦新、田中哲司、江口のり子といったベテラン陣に加え、ヒロインに乃木坂の白石麻衣、2.5次元舞台で活躍の鈴木拡樹、若手注目株の奈緒、今田美桜など多彩な顔ぶれです!

 

 

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スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼

配給:東宝
監督:中田秀夫
原作:志駕晃
脚本:大石哲也

長い黒髪の女性ばかりが狙われた連続殺人事件の解決から数カ月後。同じ現場から新たな身元不明の死体が発見された。捜査にあたる刑事・加賀谷は、かつて自分が逮捕した連続殺人鬼・浦野のもとへと向かう。獄中にいる浦野が口にしたのは、浦野が師と仰ぐ「M」というダークウェブ上に存在する謎の人物だった。一方その頃、加賀谷の恋人である美乃里に謎の男の影が迫っていた。(映画.comより抜粋)

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