

この記事では上記のような悩みや疑問にお答えします!
私自身、俳優人生のスタートは俳優養成所でした。また、2つの俳優養成所へ通った経験があります。
そのような経験をふまえ、俳優養成所とはどんなところなのかお伝えします。
【俳優になるには】俳優養成所は俳優にならないために行くところです
いきなりワケのわからないことを言ってしまいましたね。
これは、俳優養成所に行ってもムダだ、ということではありません。
むしろ逆です。
俳優養成所は
俳優としてやっていく覚悟が
持てるか確かめるところ
だということです。
まず私の経験をお話しましょう。
全くの演技未経験、なんのツテもない私は、いくつか俳優養成所の試験を受けました。
その中のひとつにたまたま合格し、そこから俳優人生がスタートしました。
その時、同期で入所したのは80人くらいでしたが、その中で今でも俳優活動を続けているのは10人もいないと思います。
最初の養成所を卒業後、舞台を中心に俳優活動を続けていましたが、映像演技を学びたくなり、再び映像演技が学べる養成所に通いました。
そこでも同期は60人くらいいたと思いますが、今でも続けている人を私は知りません。
そう、養成所に行っても、その後、俳優として活動を続けていく人はほんの一握りだということです。
これは、私の行った養成所が特別だったわけではありません。ほとんどの養成所が同じような感じです。
それはなぜか。
理由は2つあります。
俳優として活躍するのはとても狭き門だということ
そこまで情熱と覚悟を持って俳優になりたいと思っている人は実は少ないということ
私が最初に通った養成所の入学式に、ある有名な俳優さんがゲストで来ていたのですが、そこで話されていたことが今でも印象に残っています。
そして、この言葉は本当でした。
俳優として活躍するのはとても厳しく難しいことです。
だからこそ、相当に高い情熱と覚悟がないと、俳優としてやっていくことはできません。
好きじゃなければ続かないけど、好きなだけでも続かない、そんな世界です。
また、いくら憧れがあっても、向き不向きということもあります。
俳優・女優になりたいのか?
その覚悟があるのか?
適正はあるのか?
そのことを自分自身で知るために、俳優養成所はあるのです。
なので、養成所に通っても、結果的に俳優にならない人がいてもいいのです。
「俳優養成所は俳優にならないために行くところ」とは、そういう意味です。
俳優養成所のカリキュラム
さて、俳優養成所は、自分の適性や覚悟を知るために行くところだと言いましたが、そのためにも、俳優養成所の授業ってどんな感じなのか気になりますよね。
具体的なカリキュラムはそれぞれの養成所でまちまちなので、気になるところがあれば、HPを見たり、資料請求をしてみてほしいのですが、共通して言えることは、講師の裁量によるところが大きいということです。
どんなことを教えるかは、講師の考えで決まるということです。
例えば、演技基礎という全くの初心者向けの授業でも、教える講師によって、初心者が最初に学んだほうがいいと思うことは違うということです。



こんなふうに、講師によって考え方は様々です。
これでは、講師によって当たり外れがあるんじゃないの?と不安になるかもしれませんね。

でも大丈夫!
なぜかというと、それは…どれも大切だからです‼
講師は、多くがこの業界で長年活動されてきた人たちばかりです。
ぶっちゃけ、どの人が言うことも正しいのです。
ただし、気をつけたい点がひとつだけ。
よく「すべての演技の基本は舞台だから、はじめは舞台から入ったほうがいい」なんて言われたりもします(私はそう言われました…)。


確かにそういう点もありますが、でも、舞台と映像の両方を経験している私からすると、その演技の仕方にはだいぶ違いがあります。
舞台に立ちたい人は舞台系の養成所、映像がやりたいならば映像コースのある養成所を選ぶほうが、自分のやりたいことや適正がよく分かるでしょう。
俳優養成所の種類
では実際にどのような俳優養成所があるのでしょうか?
舞台俳優を目指すのであれば、文学座、俳優座、青年座、円などの有名劇団には付属の養成機関があります。
またそれ以外にも、自分が好きな劇団付属の養成所があるかもしれませんね。
映像を学びたいのであれば、映像コースがある養成所がいいでしょう。
有名なところでは、ワタナベエンターテイメントカレッジなどがあります。
また、ENBUゼミナールは、第一線で活躍されている俳優・演出家・映画監督による短期のワークショップも盛んに行われています。
また、日本で唯一の演劇専門学校である舞台芸術学院というところもあります。
俳優養成所については、こちらの記事にも詳しく書いていますので、ぜひ参考にしてください。
俳優になりたい‼︎俳優になって大きな舞台に立ってたくさんの観客の前で演じてみたい!テレビドラマや映画に出演してたくさんの人に感動を届けたい!そのためにも演技の勉強をしてみたい!そんなふうに夢を抱[…]
俳優養成所の講師について
先ほど、俳優養成所のカリキュラムは講師次第と言いましたが、では実際、どのような人が講師をされているのか気になりますよね。

私の周りには、実際に俳優養成所で講師をしている人が何人かいます。
また私自身、2つの養成所に通った経験もありますので、その点を踏まえてお話しますね。
私が実際に教わったり、私の知り合いで講師をしている人たちは、皆さん知識、経験ともに豊富で、信頼できる方たちばかりです。
それぞれに通ってきた道は違えども、演技に対して、演劇に対して、また映画に対して、紳士に、情熱的に向き合ってきた人たちばかりです。
これは考えてみれば当然のことで、俳優養成所のほうでも、定評のある講師を常に求めているからです。

私が最初に教わったのは、業界では有名な演出家の方や、当時一世を風靡していた劇団の主宰の方、または、NHKの朝ドラヒロインの演技指導をしているといった人たちでした。
私にとっては、その人達との出会いがあって、今の自分がいると確信できます。
そして、そのときに教わったことが、今の自分の原点にもなっているのです。
養成所に行けば俳優になれるのか?
さて、ここまでの話を聞いていれば、俳優養成所に行けば、誰もが俳優になれるかどうかは…もうお分かりですよね。
残念ながら、誰もが俳優になれるわけではありません。
なかなかに厳しい世界ではあるのですが、もちろん俳優・女優として道が開ける人もいます。
ではどうやって道が開けていくのでしょうか。
多くの養成所では、卒業時などに、各芸能プロダクションのマネージャーを呼んで、プロダクション所属のためのオーデションが行われます。
そこで目に留まった人は、それぞれ手を上げてくれたプロダクションに所属して、芸能活動をスタートさせることができます。
中には数十社から手が挙がる人もいます。すごいですね。
◎知り合い講師のひとりごと
これは実際に講師をしている知り合いから聞いた話ですが、講師たちが評価している生徒が、必ずしもプロダクションに入れるわけではないそうです。
結局プロダクション側は見た目重視で、可愛い、かっこいい人が合格しやすいのも事実だそう。
俳優・女優も結局は商品ですからね。
プロダクション側も、商売ですから売れなければ仕方がない、ということなのでしょう。
知り合いの講師は、そのジレンマにいつも悩むそうです。
現在、テレビにドラマにCMに、そして舞台にと、大活躍している若手女優の奈緒さん。
彼女はもともとは地元福岡でモデルとして活動していましたが、演技の勉強がしたいと、脚本家の野島伸司さんが監修を務めるアクターズスクールで演技を学び、そこから女優としての快進撃がスタートしました。
養成所に通い出したとき、全くの初心者ではなかった彼女ですが、地方の地元で活動するモデルだった彼女が、養成所に通うことで開眼し、今の活躍につながっているのです。
奈緒さんの魅力については、以前にこちらの記事にも書きましたので、よかったら読んでみてください。
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すでに何かしら芸能活動をしている人が通うことも珍しくありません。
私が通った養成所は、同期入所の3分の2が、すでに俳優としてなにかしら経験のある人達でした。
まとめ~【俳優になるには】俳優養成所は俳優にならないために行くところです
いかがでしたか?
俳優や女優になるにはいろいろな方法がありますが、俳優養成所に通うことは王道のひとつだと言えます。
特に全くの未経験者にとっては、自分の適性や、覚悟があるかどうかを知る、いい機会になるでしょう。
養成所に通って、結果的に俳優にならなかったとしても、それはそれでいいのです。
そういう選択ができたということが、とても意味のある、価値のあることだからです。
私自身は俳優養成所がきっかけで俳優人生が始まり、今につながっています。
何事もそうですが、とにかくやってみなければ、行動してみなければ何も始まりません。
定評のある養成所であれば、講師は情熱を持った人たちばかりです。心配はいりません。
迷っているのであれば、思い切って挑戦してみましょう!!