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【俳優のスキル】セリフの覚え方のコツやポイント、注意点を徹底解説!

よくそんなに
セリフが覚えられますね

 

俳優をやっていて、一番言われるのがこれ。

 

俳優の卵さんにとってもまず不安に思うのが、セリフが覚えられるか?ということかもしれませんね。

 

新人女優のマリカちゃん
もともと記憶力が悪いから、長いセリフが覚えられるか不安です…

 

そこで今回は、私が実際にやっているセリフの覚え方をお伝えします。

 

私はこれまで舞台約80本、テレビドラマ約40本に出演してきました。舞台に関しては、セリフ量の多い主演や、二人芝居で2時間を超える舞台も経験してきました。このような経験をもとに、効果的だった方法やポイント、コツなどをお伝えします
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【俳優のスキル】セリフを言う、会話をするとはどういうことか

 

具体的なセリフの覚え方をお話する前に、そもそも芝居において、セリフを言う、会話をするとはどういうことかを少し考えてみたいと思います。

 

新人俳優のマサキくん
そんな小難しいことより、早くセリフの覚え方を教えてほしいのですが…

 

管理人
いやいや、セリフを覚えるためにも、まず必要なことなんだよ

 

セリフとは心の動きが言葉になったもの

 

セリフを言うとは、覚えた言葉をただ機械的に口に出して言うことではありません。

 

まず心の動きがあって、それが言葉となって口から出たものがセリフです。

 

まずセリフがあるのではありません。なにかしらセリフを言いたい衝動や欲求があって、それがセリフになるのです。

 

会話とは影響を受け、影響を与えること

 

なにかしら衝動や欲求があってセリフがあると言われても、ピンとこないのですが…

 

管理人
では会話をイメージしてみましょう!

 

セリフにはモノローグのように、ひとりで語るものもありますが、多くは2人以上での会話です。つまり、セリフを言う相手がいるということです。

 

会話をするとはどういうことかというと

相手に何かを伝えたい、なにかしら相手に影響を与えたいという欲求、衝動があって、それが言葉となって口から出る

ということです。

 

セリフを言う場合も同じです。例えばこんな感じ

 

  • 相手にカバンを取って欲しいという欲求、衝動があるから「そこのカバン取って」というセリフがある
  • 食べたパンの美味しさを伝えたいという欲求、衝動があるから「このパンめっちゃ美味しいから食べてみて!」というセリフになる

 

また逆に相手にセリフを言われるということは、相手からなにかしら影響を受けるということです。

 

芝居では相手のセリフをよく聞きなさいと言われますが、これは相手のセリフから、なにかしら影響を受けなさい、ということです

 

会話とは、お互いに影響を受け、影響を与えることなのです。

 

セリフを覚えるとは、心の動きを覚えること

 

セリフを言うとは、覚えたセリフを口から出すということではなく、口から出す前に、必ずそのセリフを言いたくなる心の動きがある

 

つまり

セリフを覚える=そのセリフを言いたくなる心の動きを覚える

ということでもあるのです。

 

そのことを忘れて、ただ機械的にセリフを暗記しても、生きたセリフにはならないということです。

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【俳優のスキル】セリフの覚え方のコツやポイント、注意点を徹底解説!

 

前置きが長くなりましたが、では実際に私が実践して効果があったセリフの覚え方について解説していきましょう!

 

【セリフの覚え方①】30回音読する

 

まずは何度も口に出して音読します。

30回くらいは声に出して言ってみましょう。

この段階で完璧に覚えられなくても、セリフがだんだんと身体に馴染んでくればOKです。

【セリフの覚え方②】自分のセリフを塗りつぶす

 

次に、台本の自分のセリフがあるページをコピーして、自分のセリフの部分を黒く塗りつぶします。

 

自分のセリフだけ読めない台本を作るイメージです。そして、自分以外のセリフを読みながら、自分のセリフを言えるようにします。

 

自分のセリフを最初から全部塗りつぶしてしまうと難しいので、初めは一部分を塗りつぶして徐々に覚えていき、最終的に全部塗りつぶすようにします。

【セリフの覚え方③】相手のセリフを読みながら覚える

 

ここでもっとも大切なのは、

相手役のセリフも読む

ということです。

特に初心者は、自分のセリフを覚えることしかしない人がとても多いので要注意です。

 

相手のセリフも読みながら自分のセリフを覚えることがとても重要です。ただ機械的に暗記するのではなく、心を動かしながら覚えるのです。

 

会話とは、相手から影響を受け、相手に影響を与えることでしたね。

 

相手のセリフも読むことで、相手から影響を受け、相手に影響を与えるように心を動かしながら、自分のセリフを覚えていきましょう。

 

【セリフの覚え方④】声を録音して耳で覚える

 

台本で文字を見ながら覚えたら、次は声を録音して耳から覚えます。

 

台本の自分のセリフを塗りつぶしたときと同じように、自分のセリフは録音せず、相手のセリフを録音します。自分のところは間を空けます。こうすることで、相手のセリフを聞いて、自分のセリフを言う練習ができます。

 

この、耳を使って覚えるという方法は、多くの先輩俳優さんたちも実践されています。

 

大先輩も実践
名優、山崎努さんも「俳優ノート」という著書の中で、セリフを相手役も含めて録音し、耳で聞いて覚えるとおっしゃっています。山崎さんは自分のセリフも相手のセリフも、全部録音したものを何度も繰り返し聞いて覚えるそうです。耳で聞くことで新たな発見もあるともおっしゃっています。

 

実際のセリフのやり取りというものは、文字を目で見てするものではなく、耳で聞いて、さらには表情などを目で見ながらおこなわれるものです。

 

最終的には実際に相手役と稽古やリハーサルを通して確認しますが、その準備として自分ひとりでセリフを覚えるときも、なるべく相手役とのやり取りを想定しながら覚えることが大切です。

 

【セリフの覚え方⑤】ラクな状態でセリフが言えても実践では使えない

 

セリフを覚える上で気をつけたい注意点があります。それは

 

自分がラクな状態でセリフが言えても実践では使えない

 

ということです。

 

 

私が養成所に通っていたときのことです。ある生徒がレッスンでセリフを忘れてしまいました。彼は「家ではスラスラ言えたのにな~」とぼやいていました。

 

家で練習してるときは完璧に覚えて言えるのに、いざ本番となるとセリフが出てこなくなる…。

 

これは俳優の卵だからでしょうか?

いえいえ実は当たり前のことです。

俳優の卵だろうがベテランだろうが、誰でもそうです。そういうものなのです。

 

では俳優の卵とベテランの違いはどこにあるかというと、そのことを分かったうえで練習しているかどうか?ということです。

 

ベテラン俳優は、本番ではセリフが出てこなくなることを知っている

 

自分の部屋で、緊張もせずリラックスした状態ならば、誰でも間違えずにセリフを言うことができます。

 

そうではなく、どんな状況でも、どんなプレッシャーの中でもセリフを言えるように準備しておくこと、これが重要なのです。

 

【セリフの覚え方⑥】超高速で練習する

 

では、どんなプレッシャーの中でもセリフが言えるようにするにはどうしたらいいでしょう。

 

簡単な方法としては、とにかく高速でセリフを言う練習をする、という方法があります。

 

先ほどの「声を録音して耳で覚える」のところで、自分のセリフの部分は間を空けると言いましたが、その間をできるだけ短くして自分にプレッシャーをかけます。

 

もし相手役と2人で練習できるのであれば、向かい合って目を見ながら、とにかく高速でセリフを言い合います。私もよくこの方法は実践しましたが、非常に有効でした。

【セリフの覚え方⑦】寝る前に覚える

 

これはセリフに限らず、何かを暗記するときによく言われることですが、記憶するには、寝る直前に覚えるのが有効です。

 

人間は寝ることで記憶が定着します。徹夜で覚えるよりも、少しでも寝たほういいのです。

 

私も夜寝る前に覚えて、朝起きたらすぐに確認する、ということをやったことがありますが、とても効果的でした。

【セリフの覚え方⑧】とにかく繰り返す

 

ここまで私が実践して効果のあったセリフの覚え方をお伝えしてきましたが、いろいろな方法を試しながらも、結局最後は回数を繰り返すしかありません。

 

こう言ってしまっては元も子もないのですが、最後は反復になります。

 

テレビや舞台で活躍している先輩俳優さんも、10回で覚えられなければ100回、100回で覚えられなければ1000回繰り返すとおっしゃっていました。

 

先ほどお話しした山崎努さんも、舞台「リア王」のセリフを覚えるのに2ヶ月前から繰り返し繰り返し準備したと著書の中でおっしゃっています。

 

この感覚は私も同じで「よくそんなにセリフが覚えられますね」と聞かれたときにいつも言うのは

「これだけやれば誰でも覚えますっていうくらい繰り返し練習しますから、あなたでも覚えられますよ」

と答えています(笑)

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【俳優のスキル】なぜセリフが覚えられないのか

 

さて、ここまでセリフの覚え方について解説してきましたが、それでもやはりセリフを覚えるという作業は苦しいものですし、難しいものです。

 

ひとりで覚えることの難しさ

 

この記事では自分ひとりでできる方法を紹介してきましたが、やはりひとりでは限界があるのも事実です。

 

舞台だったら実際に稽古をしながら覚える、テレビだったらリハーサルを通してなじませる、そういうことも重要になってきます。

 

繰り返しになりますが、自分のセリフだけ機械的に覚えても実際の現場では使えません。

 

覚えたセリフを言うことが大事なのではなく、セリフを通して相手に影響を与えたり影響を受けたりすることが大事なのです。

 

そのためにも、稽古やリハーサルはあるのです。

 

稽古やリハーサルの時間を最大限活かすために、ひとりでできる準備をしっかりとやることが重要です。

 

セリフの間違いは伝染する?

 

誰かがセリフを間違えると、その次の人も、そのまた次の人も…と、セリフの間違いが伝染することがあります。

 

これは、ある意味ではきちんとセリフが相手に影響を与え、相手からも影響を受けていることの証でもあります。

 

ひとりで機械的にセリフを言っているだけでは、こんなことは起こりません。

 

決して悪いことではないのですが、芝居のできる人たちが集まっているところほどセリフ間違いは伝染しやすいので気をつけましょう。

 

息が続かないのは、セリフが自分のものになっていない証拠

 

セリフを言っていて、途中で息が続かなくなってしまったり、変なところで息継ぎをしてしまったり…そんな経験はありませんか?

 

それは、セリフを覚えたつもりでも、セリフが自分のものになっていない証拠です。機械的に文字だけ覚えてしまっているのです。

 

人は通常、これから話すのに必要な分だけ息を吸い込むと言われています。なので普通に話していて息が続かないということはありません。

 

セリフで息が続かないのは、これから言おうとしているセリフの中身が、十分に自分の中に落ちきっていないということのあらわれです。

 

もしそういうところがあったら、セリフが自分の気持とリンクしているか、もう一度しっかり確かめてみましょう。

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【俳優のスキル】セリフの覚え方のコツやポイント、注意点を徹底解説!~まとめ

 

セリフの覚え方について、コツやポイント、注意点などをお伝えしてきました。

 

セリフの効率的、効果的な覚え方は人それぞれで、ここに書いた方法以外にも、もっと有効な方法はたくさんあります。

 

いろいろな人のやり方を参考にしながら、自分なりの方法をぜひ編み出していってください!

 

そしてもっと大切なこと、それは

生きたセリフ、生きた言葉を発するにはどうしたらよいかということを常に考える

ということです。

 

何度も何度もいいますが、会話とは、相手に影響を与え、相手から影響を受けること。

 

そのためには、自分のセリフにしか目がいかないようではダメですよ。自分のセリフにだけ線を引いて満足しているようではいけません。

 

むしろ逆に自分のセリフなんてさっさと塗りつぶして消してしまい、自分以外のセリフから自分のセリフが導かれるような練習を心がけてください。

 

それがセリフを言うことの本質に沿った覚え方だからです。

 

この記事が少しでも皆さんのお役に立てば嬉しいです。

 

セリフ覚えは、俳優の卵もベテランも関係なく辛いものです。一緒に頑張りましょう‼

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